

私の家づくりの原点は、26年前に私が住んでいたササキハウスの住宅に対する不満からスタートしました。分譲住宅として企画され、それにしては大型の65坪もある和風、在来工法の立派なつくりでしたが、実際住んでみると様々な不満が出てきたのです。
まず、冬はとにかく寒い。断熱性能が悪い上に開放的な間取りなため、寒く床が冷たい。また、冷えきった3畳もある浴室に入るのには決死の覚悟が必要でした。山形の夏は盆地のため暑いというのが通念で、吉田兼好にならい「家づくりは夏を旨とすべし、冬はストーブつければなんとかなるから、夏涼しい家をつくるべき」と言われていました。しかし、夜になっても30°を下がらない東京の熱帯夜を体験していた私は、兼好の話はあくまでも東京の話、真夏でも夜は涼しい山形の気候とは違うものと考え、「山形の家づくりは冬を旨とすべし」を確信しました。そして結果的にそれは夏も快適な家になりました。
それから、無駄な部屋が多い。玄関横に用途不明の部屋があったり、めったに使わない応接室や二間続きの座敷がかなりのスペースをとっていたり、生活にマッチしていない間取りでした。それでいて、毎日使うダイニングキッチンは狭く、茶の間とも隔れているため大半をその狭いダイニングで過ごすことになったのです。やはり、毎日使う部分に余裕があり、無用な部屋のない生活スタイルにあったつくりが必要だと思いました。
このような経験をふまえ、形式的にならず、住む地域の気候やライフスタイルにあった家づくりをすることが必要と考え、外張り断熱や精度を高めるLVL材の使用やライフスタイルの変化に柔軟に対応できる間取りの設計など「ロングライフ住宅」をコンセプトにそれまであった様々な問題点の解決に取り組んでいきました。
家づくりをしていく上で、これからもさまざまな問題やニーズが出てくると思います。常にそれらと向き合いながら、原点に立ち還り、住む人の立場にたった家づくりをしていこうと思っています。今後ともササキハウスの家づくりにご期待下さい。
